なぜシニア犬・高齢猫は夏バテや…
ドライブ中に愛犬が吐く・よだれが出る…それって車酔い?原因とすぐできる対処法
愛犬と車で遠出や旅行を楽しむドライブは飼い主様にとっても特別な時間です。しかし、移動中に「愛犬がハァハァと息荒くソワソワし始めた」「大量のよだれを垂らす」「急に吐いてしまった」という経験をされた方も多いのではないでしょうか。
犬がドライブ中に吐く・体調を崩す場合、その多くは「車酔い」や車に対する「強い緊張・ストレス」が関係しています。
大切な家族である愛犬がつらそうにしている姿を見るのは、飼い主にとっても胸が締め付けられる思いですよね。 今回は犬がドライブ中に吐く原因をはじめ、症状に気づいたときのすぐできる対処法、そしてドライブを快適にする予防策まで解説していきます。
車が苦手な愛犬が見せる代表的なサイン・症状
犬は人間に言葉で「気持ち悪い」や「怖い」と伝えることができません。そのため、車酔いが重くなっていたり、恐怖や不安でパニックになってしまったりする前に現れる初期症状(サイン)を見逃さないことが大切です。
| 症状の段階 | 愛犬が見せるサイン・様子 |
| 初期(軽度) | ・あくびを頻繁にする(生あくび) ・口元を気にして頻繁になめる ・ソワソワして落ち着きがなくなる |
| 中期(中度) | ・大量のよだれが出る ・荒い息遣い(パンティング)をする ・震えたり、うずくまって動かなくなったりする |
| 重度 | ・胃液や食べたものを吐く(嘔吐) ・ぐったりして元気がなくなる ・吠えたり、暴れたりする |
「車に乗ると急によだれが増える」「いつもより落ち着きがない」と感じたら、それは車酔いや、車への強い不安の兆候かもしれません。
なぜ犬は車で吐くのか?考えられる4つの原因
犬が車に乗って吐く現象には、身体的な理由と精神的な理由の両方が絡み合っています。
1. 三半規管への刺激(振動・加速減速)
人間の車酔いと同様、車の揺れやカーブ、急発進・急ブレーキなどによって耳の奥にある「三半規管」が刺激され、自律神経が乱れることで吐き気や気持ち悪さが生じます。
2. 車内のニオイ
犬の嗅覚は人間の数千〜数万倍とも言われています。
車内には色々なニオイが充満してます。以下のような例があげられます。
- ガソリンや排気ガスのニオイ
- タバコや芳香剤の強い香り
- 車内シート独特の革や樹脂のニオイ
エアコンの吹き出し口のカビ臭、新品のシートカバーの革の匂いや車用芳香剤など人間には芳しく思えるニオイも、鼻が良い愛犬には強いストレスになり、車酔いを誘発・悪化させる原因になります。
3. 不安や精神的ストレス(トラウマ)
過去に「車に乗った後に嫌な注射(動物病院)をされた」「車の中で大きく揺れて怖い思いをした」という経験があると「車=嫌な場所」と学習してしまいます。この精神的なプレッシャーが自律神経に影響し、乗車するだけで緊張からよだれが出たり、吐き気を催したりすることがあります。ひどい場合にはパニックになってしまい、運転している飼い主様の気がそれて事故に繋がってしまう心配もあります。
4. ドライブ直前の食事や、逆に空腹すぎる状態
胃の中に食べ物が残った状態で揺られると、刺激で吐き戻しやすくなります。逆に空腹状態が続いていても、胃酸が過剰に分泌されて吐き気を誘発する原因となります。
ドライブ中に愛犬が吐いてしまった・よだれが出た時に「すぐできる対処法」
もし移動中に愛犬の様子がおかしくなったり、吐いてしまったりした場合は、焦らず冷静に以下のステップで対応しましょう。
1. 安全な場所に車を止めて休憩する
まずは最寄りのパーキングエリアや安全な停車スペースに車を止めましょう。 エンジンを切り、外の新鮮な空気を吸わせてあげることで気分転換になります。足元が安全な場所であれば、少し歩かせて軽く運動させるのも効果的です。
2. 車内の換気と温度調整を行う
車内の空気がこもっていると酔いやすくなります。窓を少し開けて換気を行い、エアコンを活用して適切な室温(20〜25℃前後が目安)を保ちましょう。
3. 少量の水分を補給させる
吐いた後や大量のよだれが出た後は水分が失われています。一度にたくさん飲ませると胃を刺激して再び吐いてしまう可能性があるため、常温のお水を少しずつ与えてください。
4. 汚れても絶対に叱らない
愛犬が車内で吐いてしまっても、絶対に叱らないでください。愛車のシートが汚れて焦ってしまう気持ちは痛いほど分かりますが、まずは深呼吸。優しく声をかけながら後始末をしてあげてください。飼い主様が慌てたり怒ったりすると、愛犬は「車に乗ると怒られる」と感じてさらにストレスを深めてしまいます。優しく「大丈夫だよ」と声をかけながら、静かに後始末をしてあげましょう。
予防が一番!愛犬とのドライブを快適にする工夫
事前のアプローチや環境づくりを行うことで、ドライブ中の車酔いや嘔吐のリスクを減らすことができます。
1. 少しずつ車に慣らす
車に対する恐怖心を取り除くことが最優先です。
- 静止した車内で過ごす:
エンジンをかけず、車内でおやつをあげたり褒めたりして「車=楽しい場所」という印象を作る。 - 短い距離から試す:
5分程度の近所へのドライブから始め、徐々に距離を伸ばしていく。
2. 体を安定させるアイテムを活用する
車内で犬の体がグラグラ揺れると三半規管が刺激されやすくなります。膝の上で抱っこするのではなく、クレート(キャリーケース)に入れてあげたり、「ドライブクッション」「シートベルト固定型ハーネス}などを利用したりし、体が安定する工夫をしてあげましょう。外の景色が目まぐるしく変わるのを見せないように、クレートに薄い布をかけてあげるのもひとつの方法です。
3. 食事のタイミングをコントロールする
ドライブに出発する2〜3時間前までに食事を済ませておくのが理想的です。満腹でも空腹でもない、落ち着いた胃の状態で乗車させましょう。
4. 獣医師への相談と適切な医薬品の活用
どうしても車酔いがひどい場合や遠出が必要な場合は、あらかじめ動物病院で獣医師に相談し、犬用の酔い止め薬(医薬品)を処方してもらうことをおすすめします。また、車に乗っただけで強い不安やパニックになってしまう場合も、無理やり乗せるとトラウマになってしまう可能性があるので獣医師に相談しましょう。
【知っておきたい安心メモ】
市販のサプリメントやアロマなどもありますが、あくまで車内環境を整えるサポートアイテムです。もし確実な事前対策を行いたい場合や愛犬に持病がある場合は、自己判断せず獣医師に相談して適切な医薬品を処方してもらいましょう。
愛犬のペースに寄り添って楽しいドライブを
犬がドライブ中に吐く、あるいは大量のよだれを垂らすのは、車酔いや不安のサインです。
症状が見られたら無理をせず車を止めて休憩を取り、愛犬の心と身体を休ませてあげましょう。焦らず少しずつ車に慣らしていくことで、車移動に対する苦手意識が和らいでいくケースも多くあります。
しっかりと事前の対策や環境整備を行い、必要に応じて専門家である獣医師の力を借りながら、愛犬と一緒に快適で思い出に残るドライブを楽しんでくださいね。
