体の「工場」からのサイン(AL…
愛犬・愛猫と自分を守るために。知っておきたいマダニの病気「SFTS」
「SFTS(重症熱性血小板減少症候群) 」ってどんなことが起きるの?
SFTSはウイルスを持ったマダニに噛まれることで起こる感染症です。2013年に国内で初めて見つかって以来、今では全国各地で報告されるようになりました 。
- いつ気をつける?
マダニが活発に活動する春から秋にかけてが特に重要ですが、現在では冬でもマダニが活動している例が見られます。一年を通じて注意が必要です 。 - 特効薬はある?
残念ながら現在このウイルスを直接やっつける動物用の特効薬やワクチンはありません 。「噛まれないこと」と「もしもの時にすぐ気づくこと」が、何よりの対策になります。
ペットと私たちが気をつける「体調の変化」
SFTSは、早めに気づいて、動物病院や医療機関に相談し、治療を開始することが大切です。以下のような症状がマダニに噛まれてから6日〜14日ほどで現れることがあります 。もし心当たりがある場合は、早めに医師の診察を受けてください。
ワンちゃん・ネコちゃんのサイン
- 急に元気がなくなり、ごはんを食べない。
- 体が熱い(発熱)。
- 何度も吐いたり、下痢をしたりする。
- 白目や皮膚が黄色っぽく見える(黄疸)。
特にネコちゃんはこの病気にとても敏感で、体調の変化が早いと言われています。気になることがあれば迷わずかかりつけの先生に相談してください 。
また、人間もマダニに噛まれることで感染します。
人間で見られるサイン
- 急な高い熱(38度以上)。
- 吐き気、嘔吐、下痢、お腹の痛み。
- 体がだるい、筋肉が痛む。
- 意識がぼんやりする。
さらに注意したいのが、「飼い主様がマダニに噛まれていなくてもこれらの症状が出る可能性がある」ということです。次で詳しく解説します。
ペットからの「二次感染」というリスク
最近の研究でわかってきた大切なポイントがあります。それは、マダニに直接噛まれていなくてもSFTSになったペットの「体液(唾液や血液など)」に触れることで、ウイルスがヒトにうつる可能性があるということです 。
もし愛犬・愛猫の具合が悪そうな時は、以下のことに気をつけてください。
- 素手で触れない: ケアをする時は使い捨ての手袋をしましょう。
- 密着を避ける: 顔を近づけたり、一緒に寝たりするのは控えましょう。
- 早めの受診: 動物病院で適切な治療を受けることが、ペットの回復とご自身の安全への近道です 。
今日からできる「3つの対策」
特定の薬で「100%防ぐ」ことはできませんが、獣医師の指導のもと正しい対策をすることでリスクを最小限に抑えることが可能です。
① 先生と相談して「お守り」を
一番大切な対策です。動物病院ではその子の体質や暮らしに合わせた、科学的根拠のあるマダニ駆除薬を案内してくれます。マダニを寄生させないことが、SFTSに感染する機会を減らすことに繋がります。いつ・何の薬を使うのが良いのか、市販のものとは成分が異なる「医薬品」について、先生に相談してみましょう。
② お散歩の工夫
- 草むらは避けて
マダニは背の高い草の先端で待っています。お散歩は舗装された道を中心に楽しみましょう。 - 帰宅後のスキンシップ
お家に帰ったら、足の指の間、耳、お腹などを優しく撫でながら、マダニがついていないかチェックしてあげてください。
③マダニを見つけても「引っ張らない」
もし体にマダニが食いついているのを見つけても、手で無理に取り除こうとしないでください。頭の部分が残ってしまったり、マダニの中のウイルスがペットの体の中に逆流したりする恐れがあります 。動物病院で専用の器具を使って安全に取ってもらうのが一番安心な方法です。
正しい知識が、明日の笑顔を作ります
マダニによるSFTSは決して珍しいものではなくなりました。しかし正しく知って備えていれば、過度に怖がる必要はありません。
- マダニに噛まれない工夫をする。
- 獣医師と連携して、定期的なケアを習慣にする。
- 異変を感じたら、すぐに専門家(獣医師や医師)に相談する。
このステップを心がけるだけで、愛犬・愛猫との穏やかな毎日を守ることができます。次の健診のときにでも、「うちの子に合った予防スケジュール」についてぜひ先生と気軽にお話ししてみてください。
