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「数字が気になる」を解消!健康診断結果のチェックポイントとは

体の「工場」からのサイン(ALT、AST、ALP

体の中には食べたものから栄養を貯め込んだり、不要なものを無毒化したりする「工場」のような働きをする大切な場所(肝臓)があります。この工場はとても我慢強く、少々無理をして働いていても外見からはなかなか疲れが見えにくいのが特徴です。

  • ALT(GPT)
     工場(肝臓)」の中で働いている「作業員」のような存在です。工場が無理をして壁が傷ついたりすると作業員が血液の中に漏れ出してしまい、数値が高くなります。
  • AST(GOT)
    ALTと似ていますが、工場(肝臓)」だけでなく筋肉など体中の色々な場所で働いている作業員です。
  • ALP
    工場(肝臓)」工場と腸を繋ぐ「パイプライン(胆管)の壁に含まれる「コンクリート」のようなものです。パイプラインが少し詰まり気味のときに高くなることがあります。薬剤の投与や成長期の犬猫など、肝臓以外の理由で上がることも少なくありません。

【チェックのポイント】

これらの数値が少し高めの場合、工場がフル稼働して少し疲れがたまっているサインかもしれません。ただし、一時的であったり、その子の体質であったりすることもよくあるため、他の項目の結果と合わせながら全体的なバランスを見て判断してあげることが大切です。

 

体の「浄化フィルター」からのサイン(BUN、CRE)

体の中で使われたエネルギーの燃えかすや老廃物をおしっこと一緒に体の外へ洗い流してくれる、高性能な「浄化フィルター」の役割を持つ場所(腎臓)があります。

  • BUN(尿素窒素)
    ごはんから摂った栄養(タンパク質)が体の中で使われた後に出る「燃えかす」です。
  • CRE(クレアチニン)
    体を動かす筋肉を使ったあとに出る「ゴミ」のようなものです。

フィルター(腎臓)」掃除能力が落ちてくるとこれらのゴミがうまく外に捨てられず、血液の中に溜まって数値が上がってきます。

【チェックのポイント】

この浄化フィルターはとても繊細で働き者です。数値が目安の上限に近づいてきたら、それは「水をたくさん飲めるように工夫しよう」「今の年齢に合った、体への負担が少ないごはんに見直そう」といった、早めのケアを始めるための大切な合図となります。

 

体の「エネルギーの巡り」からのサイン(GLU、TG、T-Cho)

  • GLU(血糖値)
    体を動かすためのガソリンとなる糖分ですが、基本的には血液中の量は厳密に調整されています。エネルギーの調整具合を見る大切な指標ですが、猫ちゃんの場合は病院という慣れない場所にやってきた緊張とストレスで「いつでも逃げられるようにガソリンを満タンにしよう!」と体が反応し、一時的に数値がポンッと急上昇することがよくあります。
  • TG(中性脂肪)/ T-Cho(総コレステロール)
    血液の中を流れる脂肪分です。日々の食事のバランスや今の体型がその子に合っているかを教えてくれるサインになります。

 

数字の「個性」を知る。点ではなく「線」で見守る大切さ

健康診断の結果を見る上で一番大切なのは、一般的な目安にとらわれすぎず「その子自身のいつもの数値(個性)」を知ってあげることです。

結果の紙に書かれている「基準となる範囲」は、たくさんの健康な動物たちの平均から作られた枠組みです。人間と同じように、健康そのものであっても特定の数値が生まれつき少し高め(または低め)という子もいます。

  • 点ではなく「線」で見る
    1回限りの数字を見て驚くのではなく、「去年の結果と比べて、どう変わってきたかな?」という変化の波(線)を追いかけることを重視しましょう。
  • いつもの姿と重ね合わせる
    ほんの少し数値が高くても毎日おいしそうにごはんを食べ、お気に入りのおもちゃで元気に走り回っているなら、慌てずに「経過観察」で良いこともたくさんあります。

 

おうちでできる、毎日のやさしいケア

「この数字が高いから、このサプリメントを飲ませれば魔法のように解決する」と思い込んでしまわずに、少し立ち止まって考えてみましょうまず第一に、特定の食べ物だけですべての不調をゼロにできると断定することはできません。

検査の結果少し気になるサインが見つかった場合は、次のような「毎日の小さなアプローチ」を考えてみましょう。

  • 食事バランスの丁寧な見直し
    獣医師のアドバイスをもとにその子の年齢や今の体の状態に一番合った栄養バランスのフードを選び、健康維持をサポートしてあげましょう。
  • 生活環境をととのえる
    楽しく体を動かす時間を増やしたり、ぐっすり眠れる静かで安心できるベッドを用意したりとストレスの少ない暮らしを作ります。
  • 定期的な健康チェック
    気になる数字の変化が一時的なものなのか、それともゆっくり続いているものなのかを確認するため定期的に健康チェックを受けましょう。

健康診断の本当の目的は、悪いところの粗探しをすることではありません。「今の元気な状態をしっかりと記録し、この先もずっと健やかに暮らせるように少しだけ先回りしてケアをしてあげること」にあります。

 

検査結果は「愛情のバロメーター」

結果の紙に並んだ一つひとつの数字は、言葉を話せない愛犬・愛猫からあなたへ向けられた大切なメッセージです。

そのメッセージの意味を正しく受け止め、かかりつけの獣医師としっかりコミュニケーションを取りながら二人三脚で歩んでいくことで、愛犬・愛猫との時間はより豊かで安心できるものになるでしょう。今回の結果をぜひ「これからの笑顔のための健康づくり」の第一歩として活用してください。

免責事項: 本記事は飼い主様の健康管理に役立つ一般的な情報提供を目的としており、個別の動物の体調や具体的な診断に代わるものではありません。気になる様子が見られる場合はご自身の判断だけで対処せず、必ず速やかに動物病院を受診してください。

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