秋風が心地よい季節は愛犬とのお…
犬や猫の目も老化する?シニア期に注意したい目の変化と注意点
愛犬や愛猫がシニア期に入り、目がうっすらと白く濁っていることに気づいたとき、「年齢のせいかな?」「おじいちゃん・おばあちゃんになったから仕方ないのかな」と感じる飼い主様は少なくありません。
しかしシニア期のペットの目が白っぽく見える理由には、自然な加齢による変化である場合と動物病院で診察を受ける必要がある病気の場合の2パターンが存在します。
シニア期の目に現れる「白さ」の正体は3つ
シニア期(一般的に7歳ごろから)の犬や猫の目が白っぽく見える場合、主に次の3つの理由が考えられます。見た目はとても似ていますがその中身は大きく異なりますので、正しく知っておくことが大切です。
1. 目のレンズが硬くなる変化(核硬化症):自然な年齢による変化
目の中には、水晶体というカメラのレンズのような役割を持つ透明な部分があります。年齢を重ねるとこのレンズが少しずつ硬くなり、光が当たったときに青白くくすんだように白っぽく見えることがあります。これを「核硬化症(かくこうかしょう)」と呼びます。
- 特徴:
病気というよりは、白髪と同じように歳を重ねることで自然に出てくる変化です。 - 見え方への影響:
レンズが少し硬くなっているだけなので光はしっかり通り、視力が大きく落ちて見えなくなる心配はほとんどありません。 - 対処法:
普段の暮らしに困っていなければ、特別なお薬やお治療は必要ありません。
2. 白内障(はくないしょう):進行すると注意が必要な「病気」
白内障は、水晶体が白く濁ってしまう目の病気です。年齢とともに起こるものだけでなく、生まれつきの体質で若くして起こってしまう場合や、体に別の病気があることで起こることもあります。
- 特徴:
自然な老化ではなく、早めに見つけて適切なケアを行いたい「病気」です。 - 見え方への影響:
白く濁って目の中に光が届きにくくなるため、周りが見えづらくなります。そのままにしておくと目が見えなくなってしまう恐れがあります。 - 対処法:
目の状態に合わせて、進行をゆるやかにするための目薬を使ったり、濁った部分を取り除く手術を行ったりします。また、放っておくと目の中に強い炎症が起きたり、強い痛みを伴う別の目の病気を引き起こしたりすることがあるため、注意深く見守り適切な治療をする必要があります。
3. それ以外の目の病気:目の表面や目の中での強い炎症がある可能性も
- 目の表面を覆っている角膜や目本体で炎症が起こると、角膜や目の中の水分が濁ってしまい目が白く見えることもあります。レンズのトラブルではありませんが、放っておくと危険な場合が少なくありません。急に目が白っぽくなった時などはすぐに動物病院で診察を受けるのがおすすめです。
見た目での自己判断はNG!必ず動物病院へ
レンズの濁りか角膜の濁りかを見極めるのは、知識がないと難しいものです。また同じレンズの変化である核硬化症と白内障は初期の段階では見た目がとてもよく似ており、肉眼では獣医師でも見分けにくいです。
「歳をとっただけだから大丈夫だろう」と見過ごしてしまい、実は白内障が進んでいたというケースも珍しくありません。
愛犬や愛猫の目が白っぽく見えたり、段差を怖がったり、お部屋の物によくぶつかるようになったりした時は、自己判断をせずに早めにかかりつけの動物病院で診てもらいましょう。先生にしっかり診てもらうことが大切な家族を守る一番の安心につながります。
シニア期の愛犬・愛猫と暮らすための注意点
目の見え方が変わってきたシニアペットが、おうちの中で怪我をせず穏やかに暮らせるようにするために、飼い主様ができる工夫と思いやりマナーをご紹介します。
1. 家具の模様替えはなるべく控える
目が見えにくくなってきた犬や猫は、におい、足の裏の感覚、ヒゲなどで周りの様子を感じ取りながら、これまでの記憶を頼りにして歩いています。急に部屋の家具の場所を変えると、迷子になったりぶつかったりしてしまうため普段過ごす部屋の大がかりな模様替えは避けてあげましょう。
2. 事故を防ぐため環境を整備する
万が一ぶつかってしまってもケガをしないように、テーブルや家具の角にはやわらかいクッションテープを貼るなどしてカバーしてあげましょう。また段差での転落を防ぐため、階段や玄関などには滑り止めのマットを敷いたり、立ち入れないようにゲートをつけたりすると安心です。
3. 急に触らず、優しく声をかける
周囲がよく見えていないときにいきなり体を触られると、ペットはとてもびっくりして怖がってしまいます。触れ合うときは必ず「〇〇ちゃん」「おはよう」などとやさしく声をかけたり、鼻に手を近づけて匂いで気付かせたりして、そばにいることを教えてあげてから触れることが大切であり、思いやりです。
4. 年齢に合ったごはんで日々の元気な体を保つ
シニア期を健やかに過ごすためには、噛む力や消化のしやすさに配慮された、年齢に合わせたぴったりの総合栄養食を選んであげるなど、体全体の元気を支える食生活を心がけましょう。目の健康維持をサポートする犬猫用サプリメントなどもあります。ただし、なお、目の病気の予防やお治療についてはごはんで解決しようとせず、必ず動物病院の獣医師に相談して指示を受けてください。
日頃の観察と定期健診で愛犬・愛猫のシニアライフを支えよう
犬や猫の目の白さには、自然な年齢の積み重ねによるものと動物病院でのサポートが必要な病気の両方があります。
日頃のスキンシップの中で目の様子をよく観察し、定期的に動物病院で診察を受けることで、小さな変化に早く気づいて対応してあげることができます。
もし見えにくくなってきたとしても、ペットの今のペースに寄り添った環境作りをして、安心してシニア期のかけがえのない時間を過ごせるようサポートしてあげましょう。
